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2006年5月 1日 (月)

あなたが初めて月へ・・・

Anatagahajimetetukini_3  第一話「SOS原子旅客機」のひとこま。感慨深げにロケットのパネルを見つめるジェフに、「あなたが初めて月へお行きになったとき世界中が大騒ぎでした。」と声を掛けるキラノです。
 それに対するジェフの言葉は「もうその話はいい!」と、ちょっと強めに遮っています。
 字幕では「何しろ初めて月に降りた人類の一人ですから。」と言うキラノに対して、「大昔の話だよ。」とやんわり言っている感じがしました。
 「公式ガイド サンダーバード大百科 (宝島社 ジェリー・アンダーソン/クリス・ベントレー著)」の52ページには、ジェフの略歴として「植民地化の初期に月に上陸した最初の宇宙飛行士のひとりである。」と記されています。カールトン社は技術の発展具合や歴史の経緯を反映して、初期設定よりも40年ほど遅らせていますので、この植民地化うんぬんという略歴がサンダーバードの製作当時も考えられていたのかは疑問があります。
 人類が初めて月に降り立ったのは1969年7月20日、アポロ11号のアームストロング船長とオルドリン宇宙飛行士である事は人類史の1ページですが、サンダーバードの製作当時の宇宙開発はどんな状況だったのでしょうか。
 第2次世界大戦中のドイツでV2ロケットを製造していた技術者たちを、米ソが自国に引き寄せて宇宙ロケットの開発競争を繰り広げたとか。スプートニクショックやガガーリンの飛行が世界に与えた「ソ連優位の衝撃」は、サンダーバードのスタッフも感じた事でしょう。
 1961年にケネディ大統領が「60年代が終わる前に月に人間を送る。」と演説をしたのがアポロ計画のスタートですが、サンダーバードの製作が始まった1963年~64年頃はまだ月への有人飛行は覚束ない状況だったようです。
 サンダーバードの初期設定では国際救助隊の創設が2026年で、ジェフの生まれは1970年とされていました。小生の乏しい資料では、はっきりした事が判りませんが、ジェフが月に行ったのが仮に30歳としても2000年になります。米ソが月への有人飛行に向けて開発を進めていた時代にも関わらず、ジェリー・アンダーソン氏らスタッフはあえてジェフが「人類で初めて月へ降り立った宇宙飛行士」という設定を与えました。
 アメリカ市場を視野に入れて主人公の一家をアメリカ人とした事はよく知られていますが、そのアメリカが60年代のうちに月へ人間を送り込もうとしている状況下で、ジェフの設定(=人類の月への到達が35年後?)をそのようにした理由がよく判りません。
 考えられる理由としては
 1.アポロ計画の実在の宇宙飛行士との関連性を防ぐ為に35年先の設定にした?
 2.1963年11月22日にケネディ大統領が暗殺された事や、ベトナム戦争の影響で
   アポロ計画に遅れが生じると考えた?
 3.当時の技術では人類が地球を離れて月に行く事は不可能と考えた??

 妄想は深まるばかりです......。

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コメント

えーっと、私も調べてみました。(^^;) ある資料によりますと、ジェフは1990年に、アメリカ空軍に入隊。 1992年宇宙飛行士の訓練を始める・・・とあります。 で、スコットが生まれるのが、1996年なので、(ジェフは1992年に結婚しておりますが)この四年間に月に行って来たと考えるのが妥当でしょう。 であるとすれば、1992年から1996年の4年間、つまり22歳から26歳の間と考えられます。(^^;)  これでも、実際の1969年のアポロ11号と、22から26年の差がありますね。 
 Mr.アンダーソン・プロデューサーが第一話を書いておりますので、推測ですが、ケネディ大統領の暗殺事件がアポロ計画の進行を遅らす要因となると考えたのではないでしょうか。  もっとも、詳しい設定等は、後から付け加えたものも多いという話しですから、全ては薮の中ということで、自由に発想してもよろしいかと思います。

投稿: 三型 | 2006年5月 1日 (月) 22時57分

三型さん、ありがとうございます。
小生の手元の資料をざっと見たところ、大学卒業後に空軍へ入隊し大佐まで昇進。宇宙局(NASA?)に転属し宇宙飛行士になったとありました。三型さんのご指摘の通り、設定は後付けの物もよくありますので何が正しいのか判然としませんが、どちらにしろジェフ・トレーシーは並の人物ではありません。
「自由に発想して」というお言葉に、更なる妄想を巡らす雷おやじでした。

投稿: 雷おやじ | 2006年5月 1日 (月) 23時26分

“23から27年の差”の間違いでした。 慎んで、訂正させていただきます。 m(_ _)m

投稿: 三型 | 2006年5月 1日 (月) 23時30分

三型は、常日頃より妄想を通り越して、暴走ばかりいたしております。過去にも幾つもの、暴走シリーズが(ミンミンがバージルと結婚?とか、アラン兎と月へ行くとか、スコットが恋に落ちてとか・・)。(困ったものです。 反省)

投稿: 三型 | 2006年5月 1日 (月) 23時35分

・絵を描いていて気付いたのですが、多分バージルが描いたであろう抽象画の横の影は、パペッターさん達が操演するためのブリッジではないでしょうか?

・「公式ガイド サンダーバード大百科」の月の植民地化うんぬんという記述は「スペース1999」へ無理やり繋いだ感じがしました。

・三型さんの「ある資料」とは「サンダーバードで少々生き方を学んだ(漆田公一 祥伝社)」のサンダーバード年表でしょうか? (この年表の元ネタを知りたいものです。)

投稿: 雷おやじ | 2006年5月 2日 (火) 19時47分

えーっと、私の元ネタは、『サンダーバード・ファイナル』というタイトルのムック(1996年発行)です。(^^;)  編集の筆頭は、伊藤秀明さんでした。

投稿: 三型 | 2006年5月 2日 (火) 23時06分

三型さん、ありがとうございます。
 残念ながら「サンダーバードファイナル」は、関連本の紹介記事で表紙を見たことがあるだけです。伊藤さんは英国の資料などに基づいてお書きになったんでしょうね。
 「生き方を学んだ」の年表では、他の関連本に書かれているような「土木建築事業で巨万の富を得た」のではなく、宇宙関係の企業を興した事になっていますし、他にも色々な設定が書かれています。
 小生はジェフが大佐まで昇進後に転属したという認識だったので、少なくとも30代でないと宇宙飛行士になっていないのではと想像していました。(20代半ばで大佐だったら、超エリートですね。)

投稿: 雷おやじ | 2006年5月 3日 (水) 00時02分

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