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2007年1月18日 (木)

MOLEを考える(1)

Photo_158  MOLEの基になったものは何か「トンネルものがたり 技術の歩み(吉村 恒監修、横山 章ほか共著 山海堂)」で、トンネルや掘削技術について調べてみました。
 1965年にはアルプスを横断する全長11.6kmのモンブラントンネルが開業していますので、サンダーバードのスタッフもTBM(トンネル・ボーリング・マシン:トンネル掘削機)をイメージしていた事と思います。
 同書からTBMの特徴を抜粋しますと、《TBMには通常、頑丈な骨組み構造の本体部分と、その前面にトンネル断面と同じ直径の回転するカッターヘッド(掘削装置)があり、そこには岩盤を切削または圧砕するための丈夫な刃(ビットあるいはカッター)が取り付けられています。》 《岩盤を掘り進むためには、カッターヘッドを前方の岩盤に押し付ける力(推力)が必要で、その反力は機械の自重だけでは不足しますので、通常本体部分の左右・上下に取り付けたグリッパーという突っ張り装置を、すでに掘削したトンネル壁面にジャッキで押し付け、自重不足を補っています。》 《今日多く使われているのは、そろばん玉状のディスクカッターを強大な推力で岩盤に押し付け、カッターヘッドをゆっくり回転させて岩盤を破砕するもの》となっています。
 MOLEにもトンネル断面と同じ直径の回転カッターヘッド(ドリル)があり、その材質はブレインズ開発の超強力な「カヘリウム鋼」が用いられています。
 推力に関しては、TBMがコンクリート製の壁にジャッキで突っ張るのに対して、MOLEは側面のベルト式走行装置と後部からのジェット推進が用いられています。自重に関しては直径4.5mクラスのTBMが約300トンですが、直径3.6mのMOLE(クローラー部を除く)は12トンしかありません。MOLEの推力がかなり大きい事が推測されます。
 カッターヘッドの形状はそろばん玉とは異なりドリル状ですが、先端部の形状は「ブーム掘削機」の葱坊主状の丸い掘削装置に似ています。その後ろの回転翼の意味がよく判りませんが、天才ブレインズの先進設計という事でしょうか。
 TBMの掘削性能は《ディスクカッターの大型化、耐力の増加、カッターヘッドの回転数のUP、カッターヘッドを回転させる電動機出力の向上、地質条件に合わせたインバーター制御方式の採用》により改善されてきたそうです。
 TBMの延長線上に位置するMOLEは、天才ブレインズの「100年後」の頭脳により開発されたスーパー・トンネル・マシンなのでした。 

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コメント

TB特撮監督の故デレク・メディングス氏の誕生日は1931年1月15日ということを見たことがあります。(1995年9月10日に亡くなられたそうですから、・・享年64歳というのは、早すぎですね)
 ということで、故人をしのびつつ、TBを見ようかとも思ったんですけど、あえて遺作となった007『ゴールデン・アイ』(昨年末に再発売されたDVD版)を見ましたら、いやー、全編ミニチュア特撮の多いこと(今頃気付いたシーンもあったりしましたが・笑)。 その上、少ないですけど、メイキングもあり、なにより監督のマーティン・キャンベル氏がメディングス氏のことを最大の賛辞で、誉めまくっておりました。 MOLEの話しに長々とメディングス氏の話しを書いてしまいましたが(^-^;)、TBメカ(MOLE)の40年たっても映像的に引き込むテクニック(いかにもありえそうなリアルに見える映像)は、スタッフの優秀さとともに、総特撮監督としてのメディングス氏のセンスのおかげかなーと思ったりしてしまいますね。(話しに直接関係なくてすいません)m(_ _)m

投稿: 三型 | 2007年1月20日 (土) 16時14分

三型さん、コメントありがとうございます。
 デレク・メディングス氏の卓越した発想と特撮技術がサンダーバードを支えたと言っても過言ではありませんね。「Super! drama TV 池田憲章の海外TVシリーズ 検証ファイルSPECIAL」の「検証FILE No.2 サンダーバード特撮メカニックの魅力 」(http://www.superdramatv.com/line/kensyo/tb_kensyou/)の中で、池田さんがメディングス氏の事を「ブレインズに負けず劣らずの天才ぶり」と評していますが、全くその通りだと思います。
 メディングス氏はサンダーバード以降も007やスーパーマンなどの大作映画の特撮に携わり、ファンを楽しませてくれました。遺作の「007ゴールデン・アイ」はピアース・ブロスナン版のボンドがカッコ良かったですし、ファムケ・ヤンセンが嬉々として悪女を演じているのも印象的でした。

投稿: 雷おやじ | 2007年1月20日 (土) 16時54分

バローズの「地底世界ペルシダー(1922)」のダイジェストを子供の頃読んだのですが、これに登場する鉄モグラIron Moleという地下探索機は挿絵(60年代前半のイラスト?)ではMoleと似た感じでした。ちょっと「海底軍艦」の轟天号風でもあったような...。「プリンプリン物語」にもモグラベー号というのが登場しましたがやはりドリル型です。地下を掘り進む型の乗り物、という事で映像作品に登場するのは概ね似たような形になるのでしょうか。オケラ型、ミミズ型ではあまり見たくありませんしね(^^:)。

投稿: ヤスベエ | 2007年1月21日 (日) 21時36分

ヤスベエさん、コメントありがとうございます。
 空想科学の世界ではドリル型地底メカは常識なんでしょうね。いかにも力強く掘り進みそうな形をしていますから。
 今回は「現代のトンネル技術の近未来における進化とブレインズの天才的発明の融合が生んだMOLE」という切り口で妄想してみましたが、ドリル型地底メカの系譜というテーマも面白そうですね。

投稿: 雷おやじ | 2007年1月22日 (月) 19時22分

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