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2007年4月20日 (金)

落雷

Photo_269  運転開始早々に落雷を受けて破損する太陽反射鏡です。数回の雷撃で鉄構が崩れ落ちてしまいます。
 重さ400トンの反射鏡を支えるタワーですから相当な強度があるはずですが、雷が落ちた程度で破損するのでしょうか?
 「カミナリはここに落ちる(岡野大祐著 オーム社)」によれば、雷の電圧は約1億ボルトもあり、流れる電流は100キロアンペアに達するそうです。落雷の電力は1億キロワットにもなりますが、80マイクロ秒という大変短い時間しか発生しません。電力量に換算すると約300キロワットアワーで、家庭の照明の2か月分に相当するそうです。
 同書には避雷針に雷が落ちたときに、避雷針に接続した銅線が12℃温まると例示しています。巨大なパワーの雷ですが、1万分の1秒というごく短時間のため意外にも発熱などの影響をもたらさない事がわかります。(もし雷が1秒間継続すると、1万倍の12万℃もの発熱となるそうです。) また、避雷針の回路に大きな抵抗があると避雷針の回路以外を雷が流れて他の部分を破損することがあるそうです。
 「雷と雷雲の科学(北川信一郎著 森北出版株式会社)」には、著しくエネルギーの大きい落雷として、通常の落雷のエネルギーの100~1000倍の”スーパーボルト”について記されています。この落雷による破壊作用は極めて大きいそうですから、太陽反射鏡を直撃した雷も”スーパーボルト”だった可能性があります。
 いずれにしても、落雷により鉄構が破断されることは考えにくいのですが、タワーの強度や耐雷設計に問題があったことと、”スーパーボルト”の襲来という悪条件が重なって破壊されたと想像しています。

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コメント

アメリカの著名な建築家のライトの言葉で、「医者は、自分のミスを闇に葬ることができるが、建築家は、依頼主にツタ科の植物を勧めることしかできない」というものがあるそうです。
 ライトが設計に携わった、日本の旧帝国ホテルは、関東大震災でもびくともしなかったのは有名なはなしですが。(^^)

投稿: 三型 | 2007年4月22日 (日) 22時19分

三型さん、コメントありがとうございます。
 ブレインズも大絶賛の太陽反射鏡による発電ですが、ラングレー教授は太陽光発電の専門家でしょうけれど、雷対策やタワーの設計は専門外だったのかもしれません。
 いま静岡市ではマンションの耐震設計ミスが問題になっています。偽装や改ざんでは無いようですが、住民の方は大変な思いをしている事でしょう。多くの人の生活がかかっているのですから、建物の基本である設計に携わる人は責任感を持って仕事に取り組んで欲しいものです。

投稿: 雷おやじ | 2007年4月23日 (月) 21時05分

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