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2007年5月 2日 (水)

世界一のビルの大火災(その3)

Photo_276  第5話「世界一のビルの大火災」を考える3回目です。
 女性ドライバーの暴走運転により発生したトンプソンビル地下駐車場の自動車事故が、あっという間に大爆発につながります。これにより火災感知器が動作しますが、自動消火装置(スプリンクラーシステム)は作動しません。
 スプリンクラーといっても散水するタイプではなく、駐車場のため油火災等に適した泡消火設備と思われます。ポンプから圧送された水と泡消火剤を混合し、さらに発泡機器で泡を作って消火剤にしています。
 この消火設備が自動でも手動でも作動しなかった原因は何でしょう。配管系統にいくつかの弁が設置されていますが、これらの弁が何らかの原因により閉じられたままですと放出されません。管理主任が緊急措置をとるよう指示します(字幕では非常システムを作動させるように指示)が、まったく反応しません。
 次に、火災を駐車場の第一ブロックで封じ込めようと通路の扉を閉鎖します。世界一のビルのオープン初日とあれば大変な人の賑わいのはずですが、迷路のような地下道に迷い込んだカーター家だけが逃げ遅れたようです。もしかしたら管理センターも、一般客が入り込むとは想定していないようなとんでもない区画へ迷い込んだのかもしれません。
 防火扉を閉鎖する際の確認を監視カメラだけでおこなっていますが、館内放送をしていません。超超高層ビルですから館内には数万人がいると思われます。管理センターも人々がパニックを起こさないような配慮をしているようですが、扉を閉めるブロックだけでも放送できれば閉じ込めは防げるのではないでしょうか。また、かくれんぼのおかげでカーター家を見落としてしまいますが、部外者が部屋に出入りできないよう施錠するなどの配慮が欠けていますし、ビルのスタッフが部屋で作業しているかもしれないのに通路の確認だけで済ませています。
 日本の消防法では、火災感知器等に連動して音響や音声で火災を知らせる事が義務付けられています。地階の場合は出火した階とその直上階、およびその他の地階に鳴動させるとなっていますので、カーター家がいる場所にも火災発生を知らせるべきと思います。
 防火扉は閉じられても出入りできるような構造になっているそうですが、トンプソンビルの防火扉はまるで人を閉じ込めるための扉のように見えます。区画された部分から防災センターに連絡する手段もありません。このような設備でありながら、閉じ込められたのがカーター家の三人だけだったとは奇跡としか言いようがありません。

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コメント

東京(23区だと思いますが)では消防法のチェックがあります。親戚のアパートも消防署の立ち入り検査があり、ちゃむが手続きをしましたよ。消火栓が古くないかとか、廊下にモノが置いて逃げにくくないかとかです。うちは入り口がガラスの扉なので「非常時にはここを割ってもいいですね。」と消防士さんにいわれました。
新宿のキャパクラの大火事できびしくなったようですね。
消火器の会社に中身だけ取替えで済んだのですが、次回には消火器を買い直しです。
ビルの火事はこわいですね。高さの問題もあるし....
ハンカチは絶対に忘れないようにしたいです。
煙を吸って、危ないことになりますから、ハンカチで鼻や口を押さえながら、逃げるしかありませんね。

投稿: ちゃむちゃむ | 2007年5月 3日 (木) 22時54分

ちゃむちゃむさん、コメントありがとうございます。
 職務とはいえ、火に立ち向かっていく消防関係者の勇気は凄いですね。立ち入り検査などで火災の発生を未然に防いだり、トレーニングを積んで本番に備える必要もあります。
 煙が立ちこめるだけで普通の人なら恐怖心が沸いてくると思います。ハンカチやタオルで口や鼻を押さえる時は、水で濡らすと効果的ですね。

投稿: 雷おやじ | 2007年5月 4日 (金) 17時29分

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