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2007年5月 8日 (火)

世界一のビルの大火災(その7)

Photo_281  第5話「世界一のビルの大火災」を考える7回目です。
 トレーシーラウンジでトンプソンビルの救助を振り返る場面があります。日本語版では「事故を起こした人たちは大丈夫だったのかしら?」となっていますが、英語版の字幕ではスコットが運転手の性別を聞き、ミンミンが”女性ドライバーだった”と新聞記事に書かれていることを告げます。英語版はいかにも女性ドライバーの運転が(一般的に)下手だと言っているように聞こえますので、日本語版はやんわりと修正したのではないでしょうか。
 ラストでようやく慎重な運転をするようになった女性ドライバーですが、それにしてもこのカップルが逮捕もされないのはどういう事でしょうか? 火災による直接的な被害だけでも5000億円以上はあると思います。これだけの被害額に対して得られたものが安全運転だけとは、DVDの解説で池田憲章氏が「ブラックユーモア」と述べている通りです。

 さて、火災では鉄骨のビルは崩壊しないというジョン・コールマン博士の説に基づいて、トンプソンビル崩壊の陰謀について考えてみたいと思います。
1.自動車事故の偽装
 トンプソンビルに向かう路上で、蛇行運転を繰り返す女性ドライバーがパトカーに捕まります。これで運転の下手な女性がトンプソンビルに向かっている事が公式に記録に残ります。その後、地下駐車場にこの女性が運転する車が突っ込み火災が発生するのも、監視カメラに記録されたことでしょう。これは新聞で性別が報道されることからも明らかです。これにより火災の原因が”自動車事故”であることが明確になります。
2.謎の爆発
 しかし次におこる地下駐車場の大爆発が腑に落ちません。まるで可燃性ガスが溜まっていたかのような爆発です。おそらく何らかのガスか爆発物が仕掛けられていたのではないでしょうか。
3.消防設備の故障
 火災感知器は作動しますが消火設備が全く動作しませんし、主換気口の閉鎖も不能という事態に陥ります。超超高層ビルのオープン初日ですから、消防設備の確認試験や消防署の検査が終了している事と思います。機械には初期トラブルがあるとは言え、これほどまでに不具合が多発するのは異常事態と思います。ビルの全焼を狙った何者かが、消防設備に何らかの破壊工作をしたとも考えられます。
4.消防車への指示
 管理センターの対応もいささか疑問が残ります。ビルの管理者が消防車を指揮する権限を有するのかよく判りませんが、おそらく何らかの取り決めがされているのでしょう。避難者のパニック防止対策として消防車を12地区へ誘導して待機させますが、これにより消火活動が遅れてしまい、結果的に消火困難になってしまいます。
5.火災中の爆発
 上部階に燃え移ったあと、爆発の炎が窓を破って吹き出す場面があります。火災の熱によりガラスが破れて新鮮な空気が入り、フラッシュオーバー(バックドラフト)を起こしたのかもしれませんが、鉄骨を破壊するための爆発物が仕掛けられていた可能性もあります。
6.閉じ込めの謎
 カーター家の3人が閉じ込められたのは偶然なのでしょうか? 3人がモノレール乗り場を探しているときに、誰かが意図的に誤った通路を教えたのかもしれません。大惨事で人命が脅かされ通常の手段では救助不可能な場合は、国際救助隊に出動を要請する事でしょう。救助に成功すれば一般の関心はそちらに向けられるでしょうし、救助に失敗したり国際救助隊のメンバーにもしもの事があれば、ビルの崩壊以上の関心を集めるに違いありません。

以上の点からトンプソンビルの火災と崩壊は、何者かが仕組んだものと妄想する雷おやじです。冒頭のカップルも一般人ではなく、訓練を受けた破壊工作員なのかもしれません。そのため別人になりすまして、捕まることも無く自動車で走り去っていくのでした。
 
 

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コメント

確かに不思議な事件ですね。
雷おやじ様の説は案外当たっているかも!
ちゃむもあのカップルが起こした事件にしては、なんだか「変だぞ」

サンダーバードのいくつかのお話に陰謀説が浮かぶものもありますね。
ちょっと思い出せないけど、あったと思います。(なんだっけ?)
どうして、こんな事件が起きたんだと....?

投稿: ちゃむちゃむ | 2007年5月11日 (金) 21時54分

ちゃむちゃむさん、コメントありがとうございます。
 何だか変なところが多いお話ですが、脚本の詰めが甘いのか、あえて不自然さを散りばめているのかよくわかりません。自分としては、この陰謀説がいちばん筋が通っているように思います。
 国際スパイ団がファイヤーフラッシュを墜落させるとか、国際救助隊の偽者が盗みを働くといった明確な陰謀ではなく、もしかしたら陰謀かもしれないというお話は、「大火災」以外にはちょっと思いつきません...。

投稿: 雷おやじ | 2007年5月12日 (土) 00時00分

ひねくれているかもしれませんが、シナリオの不備(^^;)という感じがいたします。 
サンダーバードがもともと、30分番組として製作されていて、途中から1時間番組への急な(クリスマス休暇中に)変更で、急遽台詞のない追加カットを足していったため(台詞が既に録音済みなものも何話もあったとか)、構成に不備が出てきたと言う感じがしますが、・・・・もっとも、この時間延長のおかげで、サンダーバードメカの発進シーン等が増えたとの話もありますが(特撮スタッフは仕事が増えて大変だったでしょうけども)、これも・・・・陰謀ということなのかも。(^^;)

投稿: 三型 | 2007年5月14日 (月) 22時03分

三型さん、コメントありがとうございます。
 「世界一のビルの大火災」はNHKの放送順では第5話ですが、「公式ガイド サンダーバード大百科(ジェリー・アンダーソン&クリス・ベントレー 宝島社)」によれば、英国の初回放映時のエピソード番号が15となっています。(ITCが公式に勧告する放送順は3ですが。)
 第1話の試写でルー・グレイド卿が30分から1時間番組への変更を指示した時に、「スタジオでは既に第9回のエピソードが始まっていたし、他に10本分の脚本が待っていた。」とありますので、この「大火災」のお話も、ご指摘のようにカットを追加されたと思われます。
 製作の舞台裏は殺人的なスケジュールだったようですから、脚本の大幅な変更は大変だったと思います。多少の詰めの甘さも味があるというものですね。
 9.11で超高層ビルが崩壊するのも、製作当時からすればまだ30年以上先のことですが、小生なりにテロ後の目で検証(妄想)してみると、陰謀が絡んでいたということになりました。
 トレーシーラウンジでトンプソンビルのレスキューを振り返る場面のあと、ブレインズが「でも、火災で鉄骨のビルが崩壊するのはありえないんですよ..。」と言っていたかもしれません。

投稿: 雷おやじ | 2007年5月14日 (月) 23時06分

こんばんは。 私の場合、ミニチュア特撮シーンにおける、パイロテクニックの比較基準は、デレクメディングスのそれです。彼に匹敵するかどうかです。円谷の弟子一家は、完全にはずれますね。アメリカのSFXマンもすばらしい爆発燃焼をつくります。「インディペンテ゜ンスデイ」など。古くはLBアボットなども。 「THUNDERBIRD 6」のミサイル基地爆破炎上は、いつ観てもホレボレします。「ドッペルゲンガー」も。

投稿: スタンリーメタボリック | 2007年6月14日 (木) 21時35分

スタンリーメタボリックさん、コメントありがとうございます。
 サンダーバードには事故や災害、それに爆発は”お約束”ですよね。
劇場版「サンダーバード6号」のミサイル基地爆破シーンは、これでもかという程のてんこ盛りでした。
 スタンリーさんのブログ「5001年映画の旅」のプロフィールで、”興味のあること”の中にデレクメディングス氏の名前があって、嬉しく思っていました。特撮技術については詳しくないのですが、メディングスさんたちの特撮が、日本を始め世界の映画作りに影響を与えた事は間違いないと思います。
 

投稿: 雷おやじ | 2007年6月14日 (木) 23時35分

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