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2009年11月30日 (月)

THE ハプスブルク

Photo  格安高速バスでカミさんと東京に行きました。月曜日に休館していない美術館の中で目にとまったのが、国立新美術館の「THE ハプスブルグ」展でした。
 平日にも関わらず多くの入場者でいっぱいでした。ハプスブルク家の肖像画の中では、「11歳の女帝マリア・テレジア」、「オーストリア皇妃エリザベート」が印象に残ります。スペイン絵画のコーナーでは、エル・グレコの「受胎告知」が良いですね。
 年配の方たちが展示品の前をなかなか動こうとしなかったのが、明治天皇が贈った「風俗・物語・花鳥図画帖」でした。日本の品が展示されているとは思ってもいませんでした。
 
 新宿でカミさんと別行動となったので、性懲りも無く”オタクの殿堂”中野ブロードウェイに行ってまいりました。帰りのバスの時間がありますので短時間の探索となりましたが、バンダイのサンダーバード3号、イマイの5号、イマイのエックスカー(ゼンマイ動力)、イマイの超特大2号を購入出来ました。(合流したカミさんに紙袋を見られて、やんわりとお小言を頂戴しましたが。)
 

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2009年11月24日 (火)

地球SOS

Chikyuu  小松崎茂さんの絵物語に惹かれて、代表作である「超特作科学冒険物語 地球SOS(双葉社)」を借りました。
 昭和23年(1948年)に「冒険活劇文庫」10月号でスタートし、昭和26年(1951年)10月号の第38回で中断、3ヵ月後の昭和27年(1952年)に「おもしろブック」新年増刊号で”科学・えものがたり地球SOS「宇宙艦隊」”として掲載されたのを最後に、完結されぬまま終わってしまった作品です。
 今から半世紀以上前の作品であり、子供向けの読み物ですから、現在の大人の目からすれば多少の物足りなさを感じてしまいますが、戦後の復興期という状況の中、子供たちに夢と希望を与えようとペンを振るった小松崎氏の情熱が伝わってきます。
 バグア彗星人は蟻や蜂をモチーフにしているようですが、小生の目にはカッパや、ゲームのピポサルに似ているように見えます。サルのような姿の敵と言えば、第二次世界大戦でアメリカ軍が日本兵を猿に見立てていたのを連想します。アメリカと日本の少年が力を合わせて、強大なバグア彗星人と戦う物語ですが、ソビエトとの核戦争の恐怖など、当時の世界情勢が反映されていたのかもしれません。

 「マンガ名作講義(情報センター出版局)」に「地球SOS」が紹介されていました。(評論家:平岡正明)
 「科学の発展-生産力向上-地球市民、そしてその平和を脅かす宇宙からの侵略者への自己犠牲的な戦いという『地球SOS』の主題は、戦争絵巻作家小松崎茂の太平洋戦争総括だった。」
 
当時の少年誌についていたおどろくほど大量の付録にからめ、「第一付録というのが別冊漫画であり、第二付録というのが、紙製グライダーやら回り灯籠といったものだった。それらチープなアイデアのチープな過剰さは敗戦ショックを抜けようとするもがきであった。『地球SOS』ももがきだったろう。『神国日本』が欧米の物量に破れたショックと、朝鮮戦争による空想科学も追いつけない兵器の開発への。そして散華の美学では追いつけない戦後社会の肥大の前に作者は筆を断ったのだろう。」と評しています。

 人類を抹殺し地球を奪い、地球そのものを自分たちの彗星に変えて、果てしない宇宙の旅の道具にしようとするバグア彗星人。そんな圧倒的な敵に、人類は驚くほどの科学的進歩と兵器開発を進めて対抗します。物語は月の裏側で反撃に出る場面で終わってしまいましたが、その後はどのように展開するのでしょうか。
 バグア人が勝利するのは読者の反感を買いそうで避けたいところでしょうし、血で血を洗う戦いの末に地球人類が勝利するのも虚しさが残ります。それまでの流れからすれば和解は難しそうですが、バグア人が地球を諦めて去っていく道は無いのでしょうか。

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2009年11月23日 (月)

ツキを呼ぶ魔法の言葉

Maikujeff  ラーメン屋さんで料理が来るのを待つ間、本棚にあった「ツキを呼ぶ魔法の言葉(五日市剛/マキノ出版)」を読みました。
 人間関係に行き詰った著者が、イスラエルを旅した際に出会ったおばあさんの教え(「ありがとう」「感謝します」「ツイてる」を言葉に出す)を実践したところ、幸せを掴む事が出来たという話です。
 逆に、してはいけないことは「汚い言葉を出す事」で、それまで積み上げて来た良い運を消してしまうそうです。もしそんな言葉を出してしまった時は、「ありがとう」「感謝します」をいつも以上に出すそうです。

 ラーメン屋さんの本棚には他にも本がありましたが、この本を手に取るということは、小生に「ありがとう」や「感謝します」「ツイてる」という言葉が足りないのか、「汚い言葉」を出すからなのかもしれません。さっそく実践します。
 この記事を読んでくださった皆様、ありがとうございます。感謝しまーす。

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2009年11月22日 (日)

やっと出会えました!

Photo_2  先日、ぶらりと立ち寄った中古ホビーショップで、タイトーのサンダーバード・スーパーメカニクスの2号を見つけました。
 このシリーズの他のメカは全て所有していますが、2号は今回初めて目にしました。箱なしの現状渡しでしたが、状態は良さそうなので購入しました。
 左右のエアインテークの形が楕円ではなく丸型になっていて変ですが、全体のプロポーションは良い感じです。
 コンテナを外してみたところ、3番コンテナでした。前の扉が開けられますが、蝶番のデザインが大きすぎるのが残念です。内部は造り込みが無く、がらんどうでした。外した脚の収納に丁度良いです。
 全長約30cmですから縮尺は1/260くらいでしょう。これだけの大きさの2号を自分で作らなくても楽しめるのは、ズボラな小生にぴったりの玩具です。

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2009年11月15日 (日)

シャパラル2J

Photo_2  「小松崎 茂 プラモデル・パッケージの世界(平野克己編/大日本絵画)」は、氏が描いたサンダーバードをはじめとする数々のボックスアートが満載の一冊です。
 戦闘機から戦艦、戦車、怪獣、SFもの、特撮ヒーローなど、ありとあらゆるプラモデルの箱絵を手掛けています。
 第4章「人類の英知サンダーバード」は、ファンとして大変楽しめましたが、その手前の自動車のページの中に面白いレーシングカーがありました。後部に二つのファンを備えた、東宝模型の1/24シャパラル2Jです。キャラクター・カーと思いましたが、説明を読むと実際にあった車両でした。
 「特異なサクション・ファンから煤塵を吹き出して走る様が、リアルに描写されてマニア心理をくすぐる。」とあります。サクションション・ファンの目的が判りませんでしたが、図書館に行ったところ偶然「スポーツカープロファイルシリーズ③ シャパラル(檜垣和夫 ニ玄社)」を見つけました。
 その説明によると、「ウィングのような空力的付加物に頼るのではなく、回転するファンによってマシーン下面の空気を吸い出す事でダウンフォースを得るという画期的なものだった。」そうです。スノーモービル用のエンジンで、戦車用のエンジンの冷却に用いられていたファンを回転させ、マシーン下面の空気を吸い出すことで、速度に関係なく大きなダウンフォースを得られ、コーナリングのスピードがアップしたり、制動時にタイヤがロックしにくくなるなどの効果があったそうです。
 画期的なアイデアの「世界最速の真空掃除機」ですが、ブレーキの負担が増えたり、肝心の補助エンジンのトラブルなどで、レースではあまり活躍できなかったようです。

 サンダーバードでレーシングカーと言えば、第19話「オートレーサー・アランの危機」のアランが乗るサンダーバード・カーです。ブレインズが設計した新しいエンジンを積んだレースカーで、新エンジンのテストを兼ねたレースで見事優勝します。
 このレースに敗れたゴメツとギレスピーにより罠にかけられたアランとおばあちゃんは、爆弾が仕掛けられたサンミゲル橋の上に置き去りにされてしまいます。国際救助隊の超音波中和車により無事救助される二人ですが、奪われたサンダーバード・カーは残念ながら谷底に転落してしまいます。

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2009年11月14日 (土)

スーパーリアリズム

Photo  小松崎茂氏の絵物語に興味が沸き、探していますがなかなか見つかりません。近くの図書館には小松崎氏の関連本が見当たらなかったのですが、「昭和のスーパーリアリズム画集 樺島勝一(小学館)」という本を見つけました。
 大型の水上機から飛び降りたと思われる背広姿の男性が、頭から落ちていくイラストの表紙に目が釘付けになりました。
 防護メガネを掛けていることから、(はっきりとは描かれていませんが)パラシュートを背負っていると思います。この男が何かの任務を負った人物であることは明らかです。どんな物語の挿絵なのか知りたくなります。何よりも、題名にもあるような”スーパーリアリズム”に満ちたイラストに惹きこまれます。
 この樺島勝一氏が、大正から昭和にかけて活躍されていた画家と知り、さらに驚きました。写真のように細密に描かれた作品は、挿絵を超えた「絵画作品」と呼べそうです。飛行機や船を描いたものはもちろんの事、自然や動物をテーマにした作品も素晴らしいものばかりです。
 
 さて、サンダーバードで飛行機から飛び降りると言えば、第7話「原子力機ファイアーフラッシュ号の危機」で、ゴードンとの銃撃戦から逃れようとする国際スパイ団の破壊工作員です。脱出寸前にゴードンが放った銃弾が当ったのか定かではありませんが、海面への墜落寸前であったことからも、助かったとは思えません。

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2009年11月12日 (木)

不毛地帯

Photo  木曜日の夜10時は、ドラマ「不毛地帯」を観ています。
 終戦直後の状況や、シベリア抑留、昭和30年代に繰り広げられた次期戦闘機選定をめぐるドラマに惹き付けられました。
 第一話で実物大のF104が登場したときは驚きました。テスト飛行の場面も実機のようなので、このドラマはなかなかお金をかけているようです。
 機種選定をめぐるドロドロとしたドラマは実際の出来事を基にしており、「世界の傑作機No.104 ロッキードF104J/DJ”栄光”(文林堂)」の「航空自衛隊とF-104 熾烈をきわめたF-X選定作業とその部隊配備(久野正夫)」や、「自衛隊の名機シリーズ6 航空自衛隊F-86/F-104(イカロス出版)」の「究極の有人戦闘機といわれたF-104(松崎豊一)」に経緯が書かれています。
 前回の放送で、自社が推すF-104が選定されながらも親友を失ってしまう主人公ですが、今週からは第三次中東戦争を巡る商社の戦いが描かれます。このドラマは半年間に亘り放映されるそうですが、久々に見応えのある番組に出会えました。

 さて、サンダーバードでF-104と言えば、エアー・シー・レスキューの救難機や某国戦闘機などに使用されていますし、第29話「恐怖の空中ファッションショー」でハッケンバッカー博士ことブレインズが設計した、スカイトラストを報じる雑誌にも実機の写真が写っています。

 小生にとっての”不毛地帯”は、このハッケンバッカー博士のように広い額でありまして、歳を重ねる毎に広がりを見せております.....。

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2009年11月10日 (火)

JIN

Photo  日曜の夜9時は、TBSのドラマ「JIN-仁-」を家族で観ています。村上もとかさんの漫画を実写化したもので、現代の医師が幕末の江戸にタイムスリップし、奇跡の医術を施すロマン溢れる物語です。
 原作コミックは10年にわたり連載されており、現在16巻目だそうです。ドラマの放映に併せて発売された総集編上下巻を読みました。ドラマは大胆にカットされた部分や原作に無いキャラクターが登場するなどの変更はありますが、原作の雰囲気を壊すことなく映像化されているように思いました。
 この総集編は5巻までのダイジェストですから、6巻以降のドラマ化も期待したいところです。

 さて、サンダーバードにも何人か医師が登場します。第1話「SOS原子旅客機」で、キラノの診察をするためにジェフがトレーシー島に呼び寄せた医師が、一番に思い出されます。このお医者様、本人とは知らずに国際救助隊を称えながらジェフと握手を交わします。お話のラストに少しだけ登場するキャラクターなのですが、実は別の場面でも映っているのです。
 ロンドン空港の待合室でミンミンが初めて映る少し前のカットで、椅子に座り新聞を読んでいるサングラスの人物が、この医師なのでした。強烈にカールが入った前髪と、背広の色からも間違いありません。英国人でロンドンからどこかへ向かうところなのか、アメリカ人で英国から帰るところなのか判りません。もしかしたらファイアーフラッシュ号の初飛行に搭乗して東京に向かうのかもしれません。
 フッドのテロによりファイアーフラッシュ号は東京に飛べなかったはずですが、その夜にはミンミンは南太平洋のトレーシー島に着いています。2065年にはかなり短時間で長距離の移動が出来るようになっているのでしょう。

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2009年11月 9日 (月)

大人のプラモランド

Photo  サンダーバード九州博物館さんの掲示板で、「大人のプラモランドVOL.0 サンダーバード2号」を知りました。
 40歳以上の男性をターゲットに、”本屋さんでプラモデルを買おう”というコンセプトのもと、復刻版サンダーバード2号プラモ(当時の箱入り)を付録としたA4判16ページの雑誌をドッキングするというものです。
 このコンセプトのストライクゾーンど真ん中にいる小生としては、買わずに居れません。さっそく本屋さんで予約しました。12月10日の発売が楽しみです。
 さて、気になるのが”復刻版”の2号プラモと”当時の箱入り”の2点です。箱の中身が現行の1/350TB2号ということは無いと思いますが。
 先日、図書館で「小松崎茂 プラモデルパッケージアートの世界(平野克己 大日本絵画)」を借りました。この中で初版の2号プラモデルの金型が2セット作られ、「初版の1セット目ではコンテナ分割面が複雑だったが、2セット目では平らに改良されている。70年代に会社更生法の適用を受けた今井科学は、金型やイラスト、そして本社工場をバンダイに売却することになるのだが、そのときに売却されたのは改良型であり、イマイの再建後に初版の金型が倉庫より発見され、74年に復刻された。」と書かれていました。
 今回発売される復刻版サンダーバード2号がこのタイプの物とすれば、どちらの金型によるものか見分ける楽しみがありそうです。
 ボックスアートに関しては、梶田達二さんの初版前期箱にも興味はありますが、やはりサンダーバードと言えば小松崎氏のパッケージでしょう。
 上記「プラモデルパッケージアートの世界」にも、「その臨場感溢れた迫力のタッチは、まさに少年達を魅了した少年雑誌カラー・グラビアの空想未来図そのままで、小松崎の独壇場と云えた。」「乏しい資料の中で、あのリアルで活き活きとしたレスキュー・メカたちは描かれた。それはまさしく小松崎の想像力と知識力の産物であった。サンダーバードが現在へと続く不滅の金字塔たり得た背景には、小松崎描くところのパッケージを抜きにしては語れない。小松崎はサンダーバード神話の最大の功労者と云っていいだろう。」と、絶賛しています。

 さて、「大人のプラモランド」は今回がVOL.0となっています。という事は、その後も復刻プラモを楽しめる可能性がありそうですね。徳間書店さん、よろしくお願いしまーす!!

(12月11日追記 アマゾンで確認したところ、発売日が12月10日から12月19日に変更されていました。)

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2009年11月 8日 (日)

特撮美術

Photo  小松崎茂氏の本を探しに図書館へ行きました。残念ながら読みたかった本はありませんでしたが、「特撮美術(成田 亨/フィルムアート社)」を借りました。
 セットやミニチュアの作製、特殊撮影の技法など興味深い内容ばかりです。
 その中で一番興味を持ったのが、「第三次世界大戦 四十一時間の恐怖」のゴールデンゲート橋爆破シーンの写真でした。アメリカの「LIFE」誌で紹介されたというその写真の迫力は、日本の特撮技術のレベルの高さを物語るものと思います。
 ワイヤーの張られた吊橋から、サンダーバード第14話「火星ロケットの危機」に登場するアーリントン橋の崩壊場面を連想しました。
 映画は昭和35年の製作のようですから、サンダーバード以前の作品です。ここで妄想逞しい小生は、サンダーバードのスタッフがこの映画に少なからず影響を受けて、アーリントン橋の崩壊を映像化したのではないかと勝手に想像しています。

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2009年11月 7日 (土)

サイドウェイズ

1993  映画「サイドウェイズ(チェリン・グラック監督)」を観ました。2005年のハリウッド版を日本人俳優によりリメイクした作品です。オリジナル版をうまく日本人に置き換えた、なかなか上出来の映画でした。
 オリジナル版もまた観てみたくなったところ、深夜のTVで放映されましたので録画しておきました。
 二つの作品を比べると、オリジナル版の方が中年男二人の駄目っぷりが悲惨で、こんなにひどい話だったかのかと感じました。リメイク版の方がまだ救いがありますし、笑える場面が多かったように思います。

 4年前に観た時の感想メモ(駄文とも呼ぶ)を以下に記します。

鑑賞日 2005年4月3日(TOHOシネマズ小田原 スクリーン7)
 ワイン好きにはたまらん映画でしょう。かく言う小生も世間一般の方よりはワインを飲む機会が多いと言うか、晩酌は殆どワインです。残念ながら鼻の効きが悪いし舌が肥えていないので、香りがどうとか味がどうというような薀蓄を語る術を持ってはいません。そのため、この映画の主人公が情熱をもってワインを語る姿に憧れを抱いたりもするし、本当にそんなに判るのかいと疑いの目を持ったりもするのです。
 序盤に母親の引き出しから金を盗む姿に、ただ落ちぶれているだけでなくモラルも欠如している主人公に腹が立ちました。そんな男にワインを語る資格があるのかと。しかも教師じゃないですか。母親の誕生日にかこつけて、計画的に金を盗もうとして立ち寄ったのは明らか。性的なモラルに欠けた友人よりは少しはましな程度で、素直には感情移入しがたいものがありました。
 まあ、問題を抱えた主人公の再生がテーマですから、あまり怒ってもしょうがないです。終盤で登場する美しくて理知的な妻との離婚から2年。いまだにその傷を引きずっている。結婚10年目のためにとっておいた特別な61年物(小生の誕生年)のワインがむなしい。離婚の理由は彼の浮気らしいし、自業自得。800ページ近い小説を書いても出版社には売れないし、元妻は再婚して妊娠までしている。いい関係になったワイン通のマヤとは、性的に破綻した友人のおかげで喧嘩別れとあってもう最悪。おまけに、どこまでも自己中心的な友人に、自動車事故を偽装するため愛車を壊されるしまつ。もう踏んだりけったりの1週間。
 結局そんな彼を救ったのは、喧嘩別れする前に渡しておいた原稿をマヤが読んだこと。結末が支離滅裂という批評があったものの、いい話だと語る彼女。彼との関係をもう一度考え直して電話をくれた。そのメッセージに希望を託して、彼女の元におんぼろの車を走らせる。彼女の家のドアをノックするシーンで物語りは唐突に終わる。暖かい希望と余韻が残る小品。
 アカデミー賞の助演男優賞・女優賞にノミネートされたものの、脚色賞のみに留まった。美しく聡明なヴァージニア・マドセンもよかったけれど、ケイト・ブランシェットに軍配が上がりました。アビエイターはまだ観ていないので比較はできないけれど、賞云々よりも作品の好感度は残ります。若いころの彼女は、プロデューサー好みの金髪美女として添え物的な役が多かったように思うけれど、歳を重ねて深みのある役が似合う人になっていたんですね。この美女の兄さんがあのマイケル・マドセンとは想像がつかないのですが。
 ポール・ジアマッティは、普通のハリウッド映画だったら主役を飾れるような俳優さんでは無いと思うのですが、実に味のある演技を見せます。監督があのアバウトシュミットのアレクサンダー・ペインだったのね。独特の味わいのある仕上がりが両作品に共通している。
 しかしまあ、あちらの国の人って結婚前なのに性的なモラルがここまで欠如していて良いんでしょうか? トム・ハンクスのバチェラーパーティーなんかで、結婚前夜に羽目を外す新郎の姿が描かれていたけれど、そのような習慣があるのでしょうか? 数日後に永遠の愛を誓おうとしてるのに、どうしてこんな事が出来るのか不思議です。
 マヤの友人のステファニーは韓国系女優のサンドラ・オー。けっこう色んな映画に出てるのね。パンフにはこの映画の監督アレクサンダー・ペインの妻となっていて驚きです。遊び相手にされたと知った彼女がバイクのヘルメットでジャックをコテンパンに殴りつけるシーンは迫力ありましたが、溜飲が下がりました。
 それでも懲りないジャックはもう手当たりしだいという感じで、最後の相手なんかFUCK出来れば誰とでもいいって感じでした。そこまでして彼を駆り立てるものは何なのか。この衝動はお前には判らないなんて台詞もあるけれど、結婚指輪の入った財布を置き忘れて、クリスティーンを失ったら生きていけないなんて泣き言を言う矛盾。いったい何を考えているのか。まあこんなロクデモない男と結婚を決めたクリスティーンも、もう少し良く考えて欲しかったものです。
 このとんでもない友人を演じたトーマス・ヘイデン・チャーチがアカデミー助演男優賞にノミネートされたとは。どうせならポール・ジアマッティを主演男優賞候補にノミネートしてほしかったりして。まあ受賞はジェイミー・フォックスに変わりはないけれど。(何せあのジョニー・ディップですら太刀打ちできなかったんですから。)
 あんないい加減なジャックも、結婚すれば案外まともになるかもしれない。年貢の納め時とか自分の馬鹿さ加減を改めて反省するとか。まあ、あまり期待は出来ないけれど。 このどこまでも自己中心的でいい加減なキャラクターと正反対のマイルスという主人公。彼が引きずっている過去は、自業自得とはいえ重いものがある。
 大学時代からの友人というだけでなく、正反対ゆえに引き合うものがあるのでしょう。魅力的な女性からのアプローチにも尻込みしてしまうし、再婚した元妻にも未練たっぷりで抜け出せない。普通だったらここまで風采の上がらない中年男が、こんな美女から誘いを受けることなんてまず無いでしょう。
 マヤのほうも、元夫のワインに対する底の浅さに幻滅して離婚した過去を持っている。それだけにマイルスのワインに対する造詣の深さに惹かれるものがあったのでしょう。彼女の存在こそがこの物語の救い。園芸学を学んで、いずれはワイナリーを持とうという夢。ラストで彼女の部屋のドアをノックするマイルス。二人の仲が修復されて、二人でワイナリーを作っていくなんて展開を想像する楽しみもあります。
 いつも1000円以下のワインしか飲まない(飲めない)小生ですが、パンフレットのワインリストに載っているものにも手を伸ばしてみたくなるし、カリフォルニアのワイナリー探訪なんていうのも興味が前からあった小生には、やはりたまらない映画です。
 61年物の記念のワインを、あんなファーストフード店なんかで隠れて飲み干すより、もう少しマヤのメッセージが早ければ彼女と飲めたのにねー。残念でした。61年という設定には意味があるのでしょうか? 監督の生まれ年だから? しかもその大事なワインは、パンフによればマイルスが嫌いなメルローと偉大なワインは生まれないという評価をしているカベルネフランのミックスじゃないですか。
 アメリカ人の飲酒運転に対する意識について、映画を見るたびに疑問に感じてしまう。警官が主人公の映画でも、バーで仲間と飲んで運転して帰るシーンをよく目にする。この映画でもワインの試飲を繰り返しているのに運転している。いくらアメリカでも、飲酒運転が許容されているとは思えないけれど。


 
 最近は晩酌を止めているのでワインを飲む機会も減ったのですが、この映画を観たおかげでまたワインを飲みたくなりました。ボジョレーの解禁も近い事ですし。
 サンダーバードにはお酒の場面がいくつかありますが、さすがにカリフォルニアワインは登場しないようです。第29話「恐怖の空中ファッションショー」のラストに登場する、1993年物のシャンパンのボトルのイラストを代わりに描いてみました。

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2009年11月 3日 (火)

サンダーバード1号 ボックスアートくらべ

Photo_2  イマイの1990年版サンダーバード1号です。小松崎画伯のボックスアートが、模型少年をワクワクさせてくれます。

1980  



 
 先日ご紹介したバンダイの80年版1号です。後姿の1号もなかなか良いですね。どちらも海上ステーションが爆発しています。

Photo_3  




 
 バンダイの92年版ディスプレイタイプの1号です。

 どのボックスアートもカッコいいのですが、小生としてはこの長谷川政幸氏のメタリック感溢れる1号が気に入っています。(本物の絵はもっと金属の質感があります。)

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2009年11月 1日 (日)

バンダイ サンダーバード1号

1980  押入れや本棚の上に置きっぱなしのサンダーバードプラモデルの在庫チェックを思い立ちました。広げたプラモデルの山を見て、「何処にこんなたくさん置いてあったの?」と家族に言われてしまいました。なるべく目立たないようにしてあったせいでしょうか。
 パッケージの写真を撮って、エクセルに貼り付けながらリストを作りました。箱の横に書いてある番号を元に、「サンダーバード プラモパーフェクトカタログ(ラポート 伊藤秀明編/著)」で発売年を確認したところ、小生が持っている一番年代物のプラモデルは、こちらのバンダイ製サンダーバード1号と判明しました。
 製品番号36185-500は、199ページのリストによれば1980年6月のもので、残念ながらそれ以前のものはありませんでした。(1960年代のものなどあるはずもありません。)

 このエアブラシのイラストは、小松崎氏のパッケージを見慣れた小生には、すっきりし過ぎて趣味に合わないと思っていましたが、こうして自分で真似をして描いて見ると、なかなか臨場感のある絵と思い直しました。

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