2009年12月28日 (月)

南極料理人

Photo  今月初めに映画「南極料理人(沖田修一監督/2009年)」を鑑賞し、非常に面白かったので、原作の「面白南極料理人(西村 淳/新潮文庫)」、「面白南極料理人 笑う食卓(西村 淳/新潮文庫)」を読みました。
 1997年、南極の沿岸部にある昭和基地から約1000kmも離れ、富士山よりも高い3800mの標高に位置し、平均気温マイナス54℃のドームふじ基地で越冬する8人の観測隊員のお話です。
 映画「ホワイトアウト(ドミニク・セナ監督)」の舞台であるアメリカのアムンゼン・スコット基地は、南極点付近に位置していますが、連日輸送機で物資を運ぶ資金力と機動力、物量作戦で快適な観測生活を営んでいるようです。
 それに比べてこの映画のドームふじ基地は凄い落差を感じさせる代物でした。かの映画では、ケイト・ベッキンセール嬢が広々とした個室でシャワーを浴びる場面がありました。それに対してドームふじ基地の水は、全員が毎日苦労して造水槽に投入した雪を、発電機の熱で溶かした貴重なものです。節水のためには”ハリウッドシャワー”などとても出来ません。サボり癖のある隊員が造水も手伝わず、みんなが外で働いている隙にお湯を使い放題でシャワーを浴びているのを見つかって大騒動になる場面は笑えます。
 各隊員が就寝する個室も僅か2畳のスペースで、原作本によれば一番奥の部屋だった西村氏は、就寝中に酸欠で苦しくなり調理場で寝ることが多かったとか。アムンゼン・スコット基地の部屋を見たら卒倒しそうです。
 逃げ場の無い南極の奥地で、1年間もおっさん同士が寄り集まって生活するのは、かなりのストレスだと思います。よくやっていけたものと感心しますが、映画ではこの人たち本当に観測隊員なのかしらんと思うほど遊んでばかりいます。そのような場面ばかりピックアップしてあるとは思いますが、それにしても日本の南極観測は大丈夫か?と誤解しそうです。連日の酒盛り、機会あるごとにパーティーを開催、雪原で野球、体力が有り余っているドクターは裸で自転車走など、どのエピソードも笑えます。
 映画では堺 雅人さんが主人公の西村料理人を演じています。この人だけがまともなキャラクターで、ほかの7人はしょーも無いオヤジ(青年もいますが。)連中ですが、原作本を読んで驚きました。この西村氏が一番ぶっ飛んでいる人物じゃないですか。
 共演者もいい味出してます。西村氏の目を盗んでこっそり夜食にラーメンを食べていたタイチョー(きたろう)が、ついにラーメンが底を尽き、もうラーメンを食べる事が出来ないと知ったときの涙ながらの台詞(「西村くん、僕の体はね、ラーメンで出来ているんだよ....。」)には大笑いしそうになりました。雪氷学者の本さんを演じた生瀬勝久さんは、「20世紀少年」「ヤッターマン」「サイドウェイズ」と、どんなキャラクターでも演じてしまう人です。
 出てくる料理がまた、本当に南極の奥地でこんな料理をつくっていたのかと思うほど、美味しそうな物ばかりです。伊勢海老のエビフライは迫力満点でしたが、かん水の代用にベーキングパウダーを使用したラーメンが一番おいしそうでした。

 この「南極料理人」、原作本にサンダーバードがちょっとだけ登場します。燃料庫にある軽油の在庫が残り僅かとなり、建物から150m離れた備蓄場所から運び込むのに使用したい雪上車が、越冬前の準備漏れにより使用不能状態だったことから、危機的状況に陥ってしまった時のこと。
 「サンダーバードを呼んでそりを引っ張ってもらう」と私が提案した寒い冗談は、白い目と冷たい視線の嵐を浴びて笑いを誘うこともなく寂しく撤退。
 
この西村氏、シドニーで「サインしてやるべ」と話しかけてきた男が、「マトリックス」を撮影中のキアヌー・リーヴスと知らずに「ノーサンキュー」と断ったそうで、どこまでも面白い人物です。

 さて、サンダーバードで料理人と言えばキラノ氏です。トレーシーファミリーの胃袋を満たすだけでなく、ハウスキーピングもこなしている事でしょう。一人では大変ですから、オートメーション化されている部分もあるのかもしれません。

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2009年12月24日 (木)

MERRY CHRISTMAS

Photo  第31話「すばらしいクリスマスプレゼント」で、キラノがデコレーションするクリスマス・ケーキです。こんなシンプルなケーキもいいですね。
 今年の我が家のケーキは、カミさんと子供による手作りケーキでした。デコレーションはお世辞にも綺麗とはいえませんが、ウコッケイの卵を使ったせいか味は上出来でした。
 
 さてキラノがケーキを作っている日は、卓上カレンダーから12月22日のTHU(木曜日)と判ります。万年カレンダーのサイトで確認したところ、2065年の12月22日は火曜日ですし、国際救助隊創設後で一番近いのは2067年12月22日の木曜日でした。
 2026年の設定の場合、一番近いのは2033年12月22日の木曜日となってしまいます。スタッフの勘違いなのか、お遊びなのか判りませんが、何はともあれメリークリスマス!
 

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2008年12月24日 (水)

12月24日

Photo  第31話「すばらしいクリスマスプレゼント」で、トレーシー・ファミリーと一緒にクリスマス・パーティーを楽しむペネロープ嬢です。
 「公式ガイド サンダーバード大百科(宝島社)」によれば、ペネロープ嬢は2039年12月24日生まれの26歳となっており、誕生パーティーを兼ねているのかもしれません。

 キリスト教徒でない小生は、この歳になるまでクリスマス(降誕祭)が何の日なのか知らぬまま過ごしていました。12月25日はキリストの誕生日ではなく、2月14日の聖バレンタインデーのようにサンタクロースという聖人に関係する祝祭日だと思い込んでいました。
 キリストの生誕日については諸説あるようですが、何のためにお祝いをしているのか知らぬまま、ツリーを飾ったり、ケーキやらフライドチキンを食べたり、プレゼントを交換していた自分がいささか恥ずかしくなりました。

 キリスト教徒でなくとも、家族や親しい人に1年間の感謝の気持ちを込めて、プレゼントをするのは悪いことでは無いでしょう。何はともあれ、メリークリスマス。そしてペネロープ嬢、お誕生日おめでとう!

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2008年12月18日 (木)

寄付金

Photo  先月の末頃、駅を出たところで「海外たすけあい 義援金募集」のチラシをもらいました。藤原紀香さんが赤十字広報特使として活動している写真が載っています。
 消費税が導入されて以来、財布が1円玉や5円玉で膨らんでしまうので、家に帰ると貯金箱に入れるようにしています。
 小銭を1年間貯めても大した金額にはなりませんが、それに少し足してユニセフに募金するようになってから何年もたちます。
 自分が趣味やお酒に使う金額に比べれば本当に微々たるものですが、ワクチンや栄養剤、被災者への毛布、井戸掘りの費用などに活用され、命を救う手助けが僅かでも出来ると思っています。
 
 さて、サンダーバードで寄付金と言えば第31話「すばらしいクリスマスプレゼント」です。コラルビル子供病院の新病棟を建てるために寄付金を募ります。その話題づくりに、ニューヨークのハーマン商会ビルからロケットで子供病院にプレゼントを運ぶ事になります。
 この提案をしたハーマン氏は、なかなか計算高い人物ですが、宣伝効果を狙うのは社長とすれば当然の判断でしょう。おもちゃと1万ドルを寄付したハーマン氏よりも、テストと本番で2回もロケットを提供したサウンダース氏のほうが、金額的には多く掛かったのではないでしょうか?

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2008年11月29日 (土)

金塊

Photo  旧日本軍のスパイで、「東洋のマタ・ハリ」と呼ばれた川島芳子が処刑を逃れ、1978年まで生存していた可能性があるそうです。替え玉になって1948年に銃殺刑に処せられたのは末期がんの女性で、家族に金の延べ棒10本が渡される約束だったとか。小説や映画のような話ですが、事実とすれば驚きです。

 さて、サンダーバードで金塊と言えば第31話「すばらしいクリスマスプレゼント」です。ニューヨークにある国立銀行の大金庫から、金塊を盗もうとするウィーカーとスコルビーの二人組みですが、あと少しのところで警報器を作動させてしまいます。
 まるで映画の一場面のようなハイテク技術を使った金庫破りの様子はなかなかのものですが、ベテランのウィーカーの忠告を聞かずに欲を張ったスコルビーのミスで失敗に終わります。

 どうやっても金塊の色が出せず、まるで粘土の塊のようになってしまいました....。

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2007年12月24日 (月)

サンタさんは いるの?

Photo  ”サンタさんは本当にいるの?”と子供に聞かれた事はありますか。
 先日、小生も上の子から聞かれました。もう大きいのだから、同級生から聞いたりして薄々気付いていると思っていました。
 それなのに半分真顔でそんな事を聞いてくるので、何と答えたら良いものか困ってしまいました。下の子も一緒に居ましたから、ストレートに夢を壊すのも悪いですし、咄嗟に「サンタさんに委託されてパパが協力しているんだよ。」という趣旨の事を話してしまいました。
 上の子は薄々気付いていたけれど、少しがっかりしたようです。(その顔を見て、夢を壊してしまったと反省。) それでも下の子が話の内容が分からなかった様子を見て、上の子は内緒にしてくれました。
 我が家の子供達は、例年ツリーにサンタさんへのお願いの手紙を置いたり、郵便受けに手紙を入れておいて、クリスマスの朝に自分が欲しいプレゼントが届いているのを発見して大喜びしていました。妻が上手に聞き出していたおかげで毎年うまくいっていたのですが、今年は下の子が手紙の内容を隠していたので、願いが届かない事になりました。(我が子よ、サンタさんにも準備期間が必要なのだよ...。)

 さて、ジェフ・トレーシー氏ならば、この質問に何と答えたことでしょうか...。

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2007年4月 8日 (日)

V22オスプレー

Photo_265  アメリカ海兵隊が垂直離着陸機能を持つ次期主力兵員輸送機MV22オスプレーを今年秋にも初めて実戦配備するそうです。
 主翼の両端にプロペラ部分の角度が変わる傾斜式回転翼(ティルトローター)を持ち、ヘリコプターと固定翼機の機能を兼ねるハイテク機です。(静岡新聞より)
 オスプレーと言えばチョコエッグの小さな模型か、ヘリボーンコレクション3の1/144模型でお馴染み(?)ですが、これらを眺めていると連想するのが劇場版「サンダーバード」に登場するグレンフィールド基地の救難ヘリです。オスプレーのようなティルトローターではありませんが、ツインローターの機体が何となく似ています。また、第31話「すばらしいクリスマスプレゼント」にも、ロケットの部品を運搬するテレビ中継の場面で少しだけ登場します。
 ヘリボーンコレクション3のオスプレーの解説文に《(ローター面を)最大で7度ほど後傾させて後進飛行することができる》とあります。飛行機が後ろに飛行出来るとは驚きます。開発中の墜落事故や軍事予算の削減などで計画が何度も破棄されそうになったようですが、《ヘリコプターの欠点である「搭載量の少なさ」や「航続距離の短さ」「遅い巡航速度」などの問題点を克服》した高い性能が採用を後押ししたのでしょう。
 軍事用だけでなく救難用や民間用にも活躍しそうなオスプレーは、サンダーバードに登場するツインローターヘリのご先祖と言えそうです。

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2006年12月25日 (月)

すばらしいクリスマスプレゼント

Photo_171  第31話「すばらしいクリスマスプレゼント」の冒頭、ニッキー少年のお願いに「私をサンタと呼んでくれたらね」と応えるジェフです。
 莫大な私財を投じて人命救助に取り組むジェフ・トレーシーこそ、近未来のサンタクロースなのかもしれません。
 さて、この会話のあと3号の発進を少年にプレゼントするわけですが、いくらクリスマスでも宇宙ロケットを打ち上げてしまうところが大富豪の凄いところです。普通に考えれば燃料代だけでも大変な金額と思います。発進したついでにジョンのところへケーキでも持っていくかと思ったのですが、アランが座っている搭乗用のソファーには何も載っていませんでした...。
 サンタ役を楽しんでいるジェフは、TB3号が約90mであることをニッキー少年に話します。元々は約60mだった3号がなぜ90mに設定変更されたのか、アポロ計画がらみの経緯は関連本でよく知られていますが、3号が本当に大型化されたとは考えられないでしょうか。
 その理由は第3話「ロケット”太陽号”の危機」の任務で、3号がかなりのダメージを受けていた可能性があるからです。その後の宇宙でのミッションやTB5号との連絡には使用しつつ、新3号の建造を進めていたのかもしれません。どうせ作るならちょっと大きくしようと、太っ腹な大富豪は90mサイズにOKを出したのかもしれません。
 ここで気になるのが5号とのドッキングです。ドッキング部の直径が太くなったら、5号の改造も必要ですが...。

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2006年12月 7日 (木)

トゥモロー・ワールド

Photo_180  映画「トゥモローワールド(アルフォンゾ・キュアロン監督)」を観ました。(ネタバレしないように以下は予告編の範囲で書いています。)
 2027年、生殖能力が無くなり人類に子供が生まれなくなってから18年が経過した世界。人類最年少の18歳の少年が死んだ11月16日が、この物語の始まりです。滅亡の道しか残されていない世界は荒廃し崩壊していく中で、島国の英国のみが移民を排除し軍隊の力で国家体制を辛うじて維持しているという設定です。
 英国を舞台にした近未来物と言えば「Vフォーヴェンデッタ」を連想しますが、あちらは人体実験により生まれた怪人が主人公のコミックの映画化です。本作はごく普通の男セオ(クライヴ・オーウェン)が人類の未来を左右する出来事に巻き込まれていくお話です。
 予告編にも描かれるカフェの爆弾テロのリアリズムにいきなり驚かされます。IRAによる爆弾闘争や、近年の爆弾テロを経験している英国が舞台というのも一層リアルに感じてしまいます。胸倉をいきなり掴まれて、スクリーンの中に引きずり込まれたような気分がしました。そのあとにも戦闘シーンの生々しさや銃殺するシーン、非戦闘員が戦闘に巻き込まれてバタバタと倒れていく様子に、記録映像でも見ているような感覚になるほどです。
 日本でも少子化問題が取りざたされていますから、子供が全く生まれなくなるという設定もそう無謀な話でも無いように思えてくるのです。それに加えて、崩壊していく世界や戦闘シーンを見ていると、これは現実に世界のどこかで今も起こっている事と気付きました。機関銃片手に反乱する人々に対して戦車や戦闘機で応酬する軍隊の図式は、今も中東や他の紛争国で起きている事と同じではありませんか。近未来のSF映画の形をとりつつ、現代を鏡のように映し出しているのだと思います。
 この映画で描かれる2027年のロンドン周辺は現在とあまり変わっていない様に見えます。細かな所に目をやると、ちょっとしたテクノロジーの進歩を感じさせるアイテムが描かれていたりします。未来物のSF映画にありがちな大げさな表現ではなく、ちょっとした進歩がリアルな感じを抱かせます。
 2027年、それはサンダーバードの初期設定2026年の翌年です。サンダーバードの世界では人類滅亡の危機には勿論直面していませんし、どうやら地球温暖化も回避出来ているようです。テクノロジーの描き方については、巨大マシーンや核技術といったものは登場しますが、それ以外は「トゥモローワールド」同様に”現在からちょっとだけ進歩した”世界観で描かれています。これがサンダーバードを一層リアルに感じさせる理由の一つと思います。アルフォンゾ監督たちが近未来の世界を描くために考えた手法を、40年前にサンダーバードのスタッフたちは(考案したのかは不明ですが)使用していたのでした。
 予告編にもある、兵士が胸の前で十字を切って跪く場面や、キャストやスタッフのクレジットが流れる中で音楽に重なる子供たちの笑い声に涙が滲んでしまいました。子供たちの無邪気な笑い声がこんなに大切なものだったとは...。

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2006年11月24日 (金)

料理長殿ご用心

Photo_183  11月23日、フランスの名優フィリップ・ノワレさんが亡くなりました。ほんの10日ほど前に「ニューシネマパラダイス完全版」をケーブルテレビで見たばかりでした。
 フィリップ・ノワレさんの名前を覚えたのは、多分「料理長(シェフ)殿ご用心」(1978年 テッド・コッチェフ監督)だったと思います。ヨーロッパの有名なシェフたちが次々と殺されるという、ややコメディタッチのお話で、そのシェフの一人を演じていたのでした。当時、青二才だった小生は、もっぱらジャクリーン・ビセットの美貌に眼が行っていたのは言うまでもありませんが(?)、フィリップ・ノワレさんの存在感にも気付いておりました。ご冥福をお祈りします。
 さて、ヨーロッパの有名シェフとあれば、パリのヒルトンでシェフを務めていたキラノ氏も負けてはおりません。数奇な運命に翻弄され、南の島でプライベートシェフとなったキラノ氏ですが、第31話「すばらしいクリスマスプレゼント」でも、その腕を遺憾なく発揮するのでした。

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